深まり愛~彼は一途な想いを貫く~
週明け、職場で高林さんのデート報告を聞いた。高林さんは楽しそうに話しながら、スマホで撮影した写真を見せる。

「この人が彼氏さんなんですね。優しそうで、かっこいいですね」
「フフッ、自慢の彼氏なんですけど、中田さんの元カレさんには負けますよ……あー、私ったらまた! ごめんなさい」

高林さんは青ざめて、あたふたする。また私の傷口に塩を塗っってしまったと思ったのだろう。

休み前には別れたと話したのに、休み後には復縁したとは言いにくい。

しかし、落ち込む高林さんを見るに忍びないく、打ち明けた。

「あの、高林さん。実はね……」
「はい、何でしょう?」

文句言われると思ったのか、高林さんは怯えた目をした。

「実は、彼とヨリを戻しました」
「えっ……あのイケメンさん、中田さんの彼氏さんに復活されたんですか?」

彼氏さんに復活された……高林さんの言い方に頬が緩んだ。

本当に素直で、楽しい人だな。

「そうなんです。また彼氏になりました」
「うわー、良かったです! お二人、お似合いだなと思っていたんです。なんか、良いですね! 私まで嬉しくなります」

他人のことをこんなにも喜んでくれるとは、思わなかった。
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