深まり愛~彼は一途な想いを貫く~
恭也は目をパチクリさせてから、顎に手を当てる。私の家族全員が彼に注目する中で、考え込んでいたが、比較的早くに父が言ったことを思い出した。
「言って……たね」
「言ってたでしょ?」
「うん……わ! ありがとうございます! さやか……さやかさんと、幸せになります」
嬉しさを抑えきれずに、慌てふためく恭也は残念なイケメンだ。でも、私はそんな恭也を愛らしく思っている。昔も今も、こういう姿を見ると微笑ましくなるのだ。
顔を緩めさせていると、いつの間にか郁人兄ちゃんが私の後ろに移動していた。郁人兄ちゃんは私の肩をつつき、私にだけ聞こえるよう小声で話す。
「アイツ、大丈夫か?」
不安になる気持ちは、わかる。
「大丈夫よ。めっちゃ頼りになるんだから」
「そうは、見えなくなってきたんだが……」
たぶん第一印象はそれほど悪くはなかったのだろう。それでもあれこれ言ってきたのは、私たちが別れてすぐにヨリを戻したことによる不信感からだ。
どれだけ信頼できる男なのだろうかと、見極めようとしていた。信頼できないと判断した場合は、認めない予定だったのだろう。
「言って……たね」
「言ってたでしょ?」
「うん……わ! ありがとうございます! さやか……さやかさんと、幸せになります」
嬉しさを抑えきれずに、慌てふためく恭也は残念なイケメンだ。でも、私はそんな恭也を愛らしく思っている。昔も今も、こういう姿を見ると微笑ましくなるのだ。
顔を緩めさせていると、いつの間にか郁人兄ちゃんが私の後ろに移動していた。郁人兄ちゃんは私の肩をつつき、私にだけ聞こえるよう小声で話す。
「アイツ、大丈夫か?」
不安になる気持ちは、わかる。
「大丈夫よ。めっちゃ頼りになるんだから」
「そうは、見えなくなってきたんだが……」
たぶん第一印象はそれほど悪くはなかったのだろう。それでもあれこれ言ってきたのは、私たちが別れてすぐにヨリを戻したことによる不信感からだ。
どれだけ信頼できる男なのだろうかと、見極めようとしていた。信頼できないと判断した場合は、認めない予定だったのだろう。