深まり愛~彼は一途な想いを貫く~
聖夜
時が流れるのは、本当に早い。いつの間にか十二月になり、今年もあと一週間で終わる。今夜は、クリスマスイブだ。
クリスマスは国民的イベントなのに、どうして祝日ではないんだろうと思うのは絶対私だけではない。
少し憂鬱な気分で髪をセットしていると、「さやかー」と呼ばれた。
今月、恭也の仕事はかなり忙しい。毎晩、ゲッソリした顔で帰ってくる。だが、朝にはスッキリした顔に戻っている。
今朝も顔色が良い彼は、茶わんにご飯をよそっていた。
「さやか、このくらい? もっと食べる?」
「もうちょっと入れて」
「了解」
彼は、どんなに忙しくても朝ご飯を作ってくれる素敵な旦那さまだ。
油揚げが入った味噌汁を飲みながら、窓の外を見た。クリスマス寒波襲来と予報されている空は、厚い雲に覆われている。
部屋の中は暖房が効いていて快適だが、一歩外に出たら凍えそうだな。
「外、寒そうだね」
「午後から雨か雪が降るらしいけど、ホワイトクリスマスになるかな」
「ホワイトクリスマスか……なんかロマンチックな気分にはなれないね。交通機関に影響が出たら、困る」
「そうだな。雪になったら、迎えに行くよ」
「わあ、助かる!」
クリスマスは国民的イベントなのに、どうして祝日ではないんだろうと思うのは絶対私だけではない。
少し憂鬱な気分で髪をセットしていると、「さやかー」と呼ばれた。
今月、恭也の仕事はかなり忙しい。毎晩、ゲッソリした顔で帰ってくる。だが、朝にはスッキリした顔に戻っている。
今朝も顔色が良い彼は、茶わんにご飯をよそっていた。
「さやか、このくらい? もっと食べる?」
「もうちょっと入れて」
「了解」
彼は、どんなに忙しくても朝ご飯を作ってくれる素敵な旦那さまだ。
油揚げが入った味噌汁を飲みながら、窓の外を見た。クリスマス寒波襲来と予報されている空は、厚い雲に覆われている。
部屋の中は暖房が効いていて快適だが、一歩外に出たら凍えそうだな。
「外、寒そうだね」
「午後から雨か雪が降るらしいけど、ホワイトクリスマスになるかな」
「ホワイトクリスマスか……なんかロマンチックな気分にはなれないね。交通機関に影響が出たら、困る」
「そうだな。雪になったら、迎えに行くよ」
「わあ、助かる!」