深まり愛~彼は一途な想いを貫く~
まだ肌を重ねていないけれど、知らない人が見たら、ラブラブカップルか仲睦まじい夫婦に見えるだろう。
しかし、恭也があんなにもベッタリとくっつくタイプだとは思いもよらなかった。
嫌ではないが、今は曖昧な関係だから、困ってしまう。
曖昧になっているのは、私がいまだにうじうじしているせいだが。
午後になり、紺色のスーツに身を包んで、外へ出た。まだ雨は降っていない。
電車に十分ほど揺られて、とある駅に降り立つ。初めて来た駅だから、迷わないようにと早めに出てきた。
スマホの地図アプリで、場所の確認をする。
こっちの方角に歩いて、二つ目の角を左に曲がる……駅から徒歩五分の距離だ。
うん、行ってみよう。
まだ約束の時間まで三十分ある。場所を確認したら、どこかで時間を潰そうかな。
真っ直ぐ歩いていると、角に差し掛かる手前のカフェから二人の男性が出てきた。
「さやか?」
「あ、中田さん」
私は二人を見て、ギョッとする。
どうして会ってしまうのだか……。
二人は私が辞めた会社の人たちで、一人は元カレ……。
一番会いたくない人た。
もう一人は、元カレの後輩の山中さんという人。
もちろん面識があるので、山中さんは気まずそうな顔をした。私たちが別れたのを知っているようだ。
しかし、恭也があんなにもベッタリとくっつくタイプだとは思いもよらなかった。
嫌ではないが、今は曖昧な関係だから、困ってしまう。
曖昧になっているのは、私がいまだにうじうじしているせいだが。
午後になり、紺色のスーツに身を包んで、外へ出た。まだ雨は降っていない。
電車に十分ほど揺られて、とある駅に降り立つ。初めて来た駅だから、迷わないようにと早めに出てきた。
スマホの地図アプリで、場所の確認をする。
こっちの方角に歩いて、二つ目の角を左に曲がる……駅から徒歩五分の距離だ。
うん、行ってみよう。
まだ約束の時間まで三十分ある。場所を確認したら、どこかで時間を潰そうかな。
真っ直ぐ歩いていると、角に差し掛かる手前のカフェから二人の男性が出てきた。
「さやか?」
「あ、中田さん」
私は二人を見て、ギョッとする。
どうして会ってしまうのだか……。
二人は私が辞めた会社の人たちで、一人は元カレ……。
一番会いたくない人た。
もう一人は、元カレの後輩の山中さんという人。
もちろん面識があるので、山中さんは気まずそうな顔をした。私たちが別れたのを知っているようだ。