深まり愛~彼は一途な想いを貫く~
伝えてくれた男性社員にお礼を言い、受付まで出ていく。
遠目で見ても、恭也だとわかった。姿勢よく立つ彼は、向かってくる私を真っ直ぐ見据えている。その瞳は潤んでいた。
「恭也……」
「さやか、話がしたい」
「うん、わかった。仕事が終わってからでいい?」
「うん」
「向かい側のまるかわっていうカフェで待っていてくれる? あと1時間くらいかかるけど」
腕時計で時間を確認して、恭也に伝えた。彼は私をじっと見つめていた。
「いいよ、いつまでも待つから」
私が恭也のもとに戻るまで、ずっと待ち続けると言われたような気がした。彼の視線から逃れるように「あとでね」と背を向ける。
心臓が忙しなく動いていた。
納得してもらえるよう話す自信がなくなる。
私、大丈夫だろうか……。
「中田さん、どうしたんですか? 顔色が良くないように見えますよ」
高林さんに顔を覗き込まれて、ハッとした。
「何でもないです。あ、高林さん、お願いしてもいいですか?」
「なんですか?」
「頑張れって、私の背中を強く叩いてください」
「えっ? 強くですか?」
遠目で見ても、恭也だとわかった。姿勢よく立つ彼は、向かってくる私を真っ直ぐ見据えている。その瞳は潤んでいた。
「恭也……」
「さやか、話がしたい」
「うん、わかった。仕事が終わってからでいい?」
「うん」
「向かい側のまるかわっていうカフェで待っていてくれる? あと1時間くらいかかるけど」
腕時計で時間を確認して、恭也に伝えた。彼は私をじっと見つめていた。
「いいよ、いつまでも待つから」
私が恭也のもとに戻るまで、ずっと待ち続けると言われたような気がした。彼の視線から逃れるように「あとでね」と背を向ける。
心臓が忙しなく動いていた。
納得してもらえるよう話す自信がなくなる。
私、大丈夫だろうか……。
「中田さん、どうしたんですか? 顔色が良くないように見えますよ」
高林さんに顔を覗き込まれて、ハッとした。
「何でもないです。あ、高林さん、お願いしてもいいですか?」
「なんですか?」
「頑張れって、私の背中を強く叩いてください」
「えっ? 強くですか?」