フラグを全力で育てる系女子の恋愛事情〜なぜか溺愛されてますが〜
「ところでお二人さん、今日暇ですか?」
江南君が唐突にそんなことを言う。
「俺の姉貴がクレープ屋やっててさ、今日女子のお客さん連れてきてって言われたんだよね。新作、食べて欲しいんだって」
「クレープ?いいねぇ」
甘い物好きの華が食いつく。
「相崎さんラーメン屋の娘で舌超えてそうだし」
「え、なにそのイメージ。ていうかクレープとラーメン全く関係なくない?」
「二人なら私達じゃなくても、いくらでも女の子誘えそうなのに」
華の言葉に、私も頷く。藤君はこっちに顔を近付けて、まるでないしょ話みたいな小さな声で囁いた。
「太一の姉ちゃん、いい人だけどちょっと怖いから。俺達狙いでちゃんとクレープ食べない子連れてくと、あとで太一が酷い目にあうんだ」
「ふぅん」
「隅田さんと相崎さんなら、ちょこっとだけ食べてもうお腹いっぱーいとか、言いそうにないし」
ニコッと笑う藤君は今日も可愛いけど、やっぱりこの前からちょいちょいディスられてる気がする。
「いいじゃん、小夏。行っといでよ」
華は私を肘でつつく。
「え、華は?」
「私はさ、ほら。彼氏居るし。嫌な思いさせたくないからやめとくわ」
華行かないと私一人。人見知りしない性格とはいえ、それはさすがに気まずい。
難しい顔をした私に、華がコソッと耳打ちをする。
「アンタ頑張るんでしょ?チャンスは無駄にしちゃダメだって。行ってきな」
チャンス。こんなところに、そんなものがあるはずもない。
イケメンと私との間に、赤い糸は繋がれていないのだ。
江南君が唐突にそんなことを言う。
「俺の姉貴がクレープ屋やっててさ、今日女子のお客さん連れてきてって言われたんだよね。新作、食べて欲しいんだって」
「クレープ?いいねぇ」
甘い物好きの華が食いつく。
「相崎さんラーメン屋の娘で舌超えてそうだし」
「え、なにそのイメージ。ていうかクレープとラーメン全く関係なくない?」
「二人なら私達じゃなくても、いくらでも女の子誘えそうなのに」
華の言葉に、私も頷く。藤君はこっちに顔を近付けて、まるでないしょ話みたいな小さな声で囁いた。
「太一の姉ちゃん、いい人だけどちょっと怖いから。俺達狙いでちゃんとクレープ食べない子連れてくと、あとで太一が酷い目にあうんだ」
「ふぅん」
「隅田さんと相崎さんなら、ちょこっとだけ食べてもうお腹いっぱーいとか、言いそうにないし」
ニコッと笑う藤君は今日も可愛いけど、やっぱりこの前からちょいちょいディスられてる気がする。
「いいじゃん、小夏。行っといでよ」
華は私を肘でつつく。
「え、華は?」
「私はさ、ほら。彼氏居るし。嫌な思いさせたくないからやめとくわ」
華行かないと私一人。人見知りしない性格とはいえ、それはさすがに気まずい。
難しい顔をした私に、華がコソッと耳打ちをする。
「アンタ頑張るんでしょ?チャンスは無駄にしちゃダメだって。行ってきな」
チャンス。こんなところに、そんなものがあるはずもない。
イケメンと私との間に、赤い糸は繋がれていないのだ。