フラグを全力で育てる系女子の恋愛事情〜なぜか溺愛されてますが〜
第四章「勉強会とハンバーガー」
♢♢♢なんだか最近、メンズとよく会話をしてる気がする。

この間クレープを一緒に食べて以来(正確には私は試食要員だけど)、同じクラスの藤君や江南君ともなにかと話すようになった。

特に藤君は、一緒に帰ろうって言ってきたりすることもあるし。その時は華と放課後ぶらつく約束してたから、断ったけど。

それからヤンキー専門生の福間さんからも意外と連絡が来るし、あの後も二回くらいお店に食べに来た。

そして現在はーー

「って感じかな。どう、分かった?」

ウチのバイトの穏やか大学生・三苫さんと勉強中。土曜、昼のバイトが終わって一旦店を準備中にしてる時間に、テーブルに向かい合って教えてもらってる。

「あー、そういうことか。分かりました、なんとなく」

苦手な数学、三苫さんはイメージ通り教えるのが凄く上手だ。

穏やかで的確で、説明が分かりやすい。

「じゃあ、あと何問か同じようなのやってみようか。忘れないうちに」

「はい」

解けるようになると、結構楽しくて。気付けば結構な時間が経っていた。

「すみません三苫さん、時間」

「俺は大丈夫。お疲れ様」

「ありがとうございます。今日一日で、私頭がら良くなったような気がします」

「アハハ、それはないかなぁ」

おい、正直だな三苫さん。

「でも疲れたぁ」

んー、と伸びをする私。

「小夏ちゃん、今日は夜シフト入ってないよね?」

「はい」

「良かったら、俺とお出かけしない?」

ニコッと笑う顔は、流石イケメンだ。

でも優しいから、緊張せずに話せる。
< 26 / 104 >

この作品をシェア

pagetop