フラグを全力で育てる系女子の恋愛事情〜なぜか溺愛されてますが〜
第九章「ど直球な彼」
♢♢♢
とある日の平日夜八時。今日はお客さんも少なくて、お父さんは上にご飯を食べに行った。チャーハンの注文がなきゃ、私でも対応できるからね。
「うーっす」
「あ、福間さん」
「よ、小夏。久しぶりだな」
「先週も来てたじゃないですか」
「今週会うのは初めてだろ?」
「まぁそうですけど」
「だろ?俺正解、お前不正解ー」
「なんですかそれ」
呆れ顔の私に、福間さんはニカッと歯を見せて笑った。いつもの大きなバッグを横に置いて、私の目の前のカウンターにドカッと腰掛ける。
「今日も学校、お疲れ様でした」
「マジ疲れた。頭使うの無理だわ」
「でも最近はいい感じなんじゃないですか?」
「は?なんで?」
「お店に来る時の顔が、前より明るい気がするから」
大したこと言ったつもりはないのに、福間さんは目をまん丸にした。
「俺やっぱ小夏好きだわ」
「真面目な顔で言うのやめてくださいよ」
「お前なぁ、それが仮にも保留にしてる男に言うセリフかよ」
「福間さんこそ、ノリで告白したみたいな言い方したくせに」
「そうだっけ?」
福間さんがおかしそうにするから、私もつられて笑った。
「注文どうしますか?」
「チャーシューの大盛りで」
「了解です」
私は麺器のガスのツマミを捻って、そこに麺を入れた。
「なぁ小夏」
ラーメンをおいしそうにすすりながら、福間さんが目線だけを私に向ける。
「なんかお前、変わった?」
「え、太りました?」
「かもな」
「…思ってても口に出すもんじゃないですよそういうのは」
相変わらずデリカシーないなこの人は。
「上手く言えねーんだけどさぁ。なんつーかこう、顔つき?前のガキ丸出しさが減ったっつーかなんつーか」
「ちょっと、フォローになってませんけど」
「上手く言えねーんだからしょうがねぇだろ?うん、やっぱあれだな。太ったなお前」
「…」
この野郎。体重変わってないぞ。
「でも俺、いまの小夏さらに好みだわ」
「はいはい、最後に持ち上げありがとうございまーす」
「いやマジだって」
あっけらかんと言う福間さん、腹立つけど憎めないんだよなぁ。
とある日の平日夜八時。今日はお客さんも少なくて、お父さんは上にご飯を食べに行った。チャーハンの注文がなきゃ、私でも対応できるからね。
「うーっす」
「あ、福間さん」
「よ、小夏。久しぶりだな」
「先週も来てたじゃないですか」
「今週会うのは初めてだろ?」
「まぁそうですけど」
「だろ?俺正解、お前不正解ー」
「なんですかそれ」
呆れ顔の私に、福間さんはニカッと歯を見せて笑った。いつもの大きなバッグを横に置いて、私の目の前のカウンターにドカッと腰掛ける。
「今日も学校、お疲れ様でした」
「マジ疲れた。頭使うの無理だわ」
「でも最近はいい感じなんじゃないですか?」
「は?なんで?」
「お店に来る時の顔が、前より明るい気がするから」
大したこと言ったつもりはないのに、福間さんは目をまん丸にした。
「俺やっぱ小夏好きだわ」
「真面目な顔で言うのやめてくださいよ」
「お前なぁ、それが仮にも保留にしてる男に言うセリフかよ」
「福間さんこそ、ノリで告白したみたいな言い方したくせに」
「そうだっけ?」
福間さんがおかしそうにするから、私もつられて笑った。
「注文どうしますか?」
「チャーシューの大盛りで」
「了解です」
私は麺器のガスのツマミを捻って、そこに麺を入れた。
「なぁ小夏」
ラーメンをおいしそうにすすりながら、福間さんが目線だけを私に向ける。
「なんかお前、変わった?」
「え、太りました?」
「かもな」
「…思ってても口に出すもんじゃないですよそういうのは」
相変わらずデリカシーないなこの人は。
「上手く言えねーんだけどさぁ。なんつーかこう、顔つき?前のガキ丸出しさが減ったっつーかなんつーか」
「ちょっと、フォローになってませんけど」
「上手く言えねーんだからしょうがねぇだろ?うん、やっぱあれだな。太ったなお前」
「…」
この野郎。体重変わってないぞ。
「でも俺、いまの小夏さらに好みだわ」
「はいはい、最後に持ち上げありがとうございまーす」
「いやマジだって」
あっけらかんと言う福間さん、腹立つけど憎めないんだよなぁ。