フラグを全力で育てる系女子の恋愛事情〜なぜか溺愛されてますが〜
第十一章「特別の意味」
♢♢♢
土曜日の午後。私は福間さんと待ち合わせてすぐに、告白の返事をした。
「好きな人が出来たので、福間さんとは付き合えません。ごめんなさい」
「そっか。まぁしょうがねぇよな」
三苫さんに続いて、福間さんのことも断らなきゃならないなんて、こんなのおかしすぎる。
だって、私が彼らみたいな人に好かれる要素なんかどこにもないのに。
自分ではそう思うけど、三苫さんも福間さんもちゃんと私のことを見てくれて、特別な気持ちをくれた。
だったら、いつまでもウジウジしてちゃダメだ。
「ま、これからは普通にダチってことでよろしく」
福間さんはあっけらかんとしていて、構えていた私はちょっと拍子抜け。でもこれは私が気を遣わないようにしてくれてる、福間さんなりの優しさ。
夢を追いかける姿も、オープンキャンパスで見た真剣な瞳も、最高にカッコいい。福間さんは本当に、知れば知るほど魅力的な人だと思う。
人として尊敬できるし好きだけど、藤君に感じる好きとは違う。
「なぁ小夏、俺腹減った」
福間さんが、唐突にそんなことを言い出した。
「なんか食いに行こーぜ。ダチとして」
「は、はい?」
ニカッと笑った福間さんは、凄い力で私の腕を引く。
「え?え?え?」
なにがどうしてこうなったのか、さっぱり分かんない。
この状況に全然ついてけないまま、私は半ば引きずられるようにして、福間さんの後をついていったのだった。
「んなこの世の終わりみてぇな顔すんなって。たかが男の告白断ったくらいで」
連れてこられたのは移動販売車式のソフトクリーム屋さん。
福間さんはパシッと私の背中を叩きながらそう言うと、ワッフルコーンのバニラとチョコを一つずつ買った。
「小夏、どっちがいい?」
「え?」
「ホラ早く」
「あ、ありがとうございます」
急かされてバニラの方に手を伸ばすと、福間さんは「ラッキー、俺チョコがよかったんだ」って笑いながら言った。
土曜日の午後。私は福間さんと待ち合わせてすぐに、告白の返事をした。
「好きな人が出来たので、福間さんとは付き合えません。ごめんなさい」
「そっか。まぁしょうがねぇよな」
三苫さんに続いて、福間さんのことも断らなきゃならないなんて、こんなのおかしすぎる。
だって、私が彼らみたいな人に好かれる要素なんかどこにもないのに。
自分ではそう思うけど、三苫さんも福間さんもちゃんと私のことを見てくれて、特別な気持ちをくれた。
だったら、いつまでもウジウジしてちゃダメだ。
「ま、これからは普通にダチってことでよろしく」
福間さんはあっけらかんとしていて、構えていた私はちょっと拍子抜け。でもこれは私が気を遣わないようにしてくれてる、福間さんなりの優しさ。
夢を追いかける姿も、オープンキャンパスで見た真剣な瞳も、最高にカッコいい。福間さんは本当に、知れば知るほど魅力的な人だと思う。
人として尊敬できるし好きだけど、藤君に感じる好きとは違う。
「なぁ小夏、俺腹減った」
福間さんが、唐突にそんなことを言い出した。
「なんか食いに行こーぜ。ダチとして」
「は、はい?」
ニカッと笑った福間さんは、凄い力で私の腕を引く。
「え?え?え?」
なにがどうしてこうなったのか、さっぱり分かんない。
この状況に全然ついてけないまま、私は半ば引きずられるようにして、福間さんの後をついていったのだった。
「んなこの世の終わりみてぇな顔すんなって。たかが男の告白断ったくらいで」
連れてこられたのは移動販売車式のソフトクリーム屋さん。
福間さんはパシッと私の背中を叩きながらそう言うと、ワッフルコーンのバニラとチョコを一つずつ買った。
「小夏、どっちがいい?」
「え?」
「ホラ早く」
「あ、ありがとうございます」
急かされてバニラの方に手を伸ばすと、福間さんは「ラッキー、俺チョコがよかったんだ」って笑いながら言った。