はじめの一歩
「ここの式にXを代入する。すると…」





「……くっくっく。くはっくっははは。こ、こいつありえねー。」





いやいや机の上で漫画を読んでるアンタの方がありえないから。




まずは教科書開いたふりくらいすればいいのに。






その堂々とした授業態度、見習いたよ。







「おい、佐々木。この式求めろ!!」







ほーら、かけられた。







竜は漫画を右手に立ち上がり、




左手で頭をかきむしりながら少しだるそうに答えた。







「あ、y=23です。」

「……正解だ。」








あー、先生少し悔しそう。





絶対今日は宿題多いよ。





まあいいけど。





でもホント頭にくる。





こんな人が成績優秀だなんて世の中どうかしてんじゃないかな。


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