ホワイト・ターン・オレンジ〜夕日色の白い部屋で幼なじみと甘いひととき〜
「ええぇ……?」
真剣な目がわたしを射抜いて、ふざけてるわけじゃないって分かる。
新を意識するのか試すって……どういうつもりで言ってるんだろう?
それを考えると、もっと意識して鼓動が早くなって……。
「新……まって。……ちょっと、もたない」
迫られ過ぎて、ベッドについていたわたしの手は肘になってる。
新の片手もわたしの横についているし、半分押し倒されているような格好になっていて恥ずかしい。
待ってと言ったからか、新は迫るのを止めてくれた。
でも、そのままの体勢でまじまじと見られて顔に熱が集中してしまう。
そんなわたしに新はフッと小さく笑って甘い吐息と共に囁いた。
「ほのか、顔赤い……。意識してくれてんだ? 可愛すぎ……このまま食っちゃいたい」
「ひゃいっ⁉ あっ!」
甘い言葉に本気で心臓がもたない! と思ったと同時に、わたしはズルッとベッドからずり落ちてしまった。
「いったー……」
体勢も悪かったから受け身も取れず、お尻を強かに打ったし腕とか足とかどこかにぶつかってしまったのかジンジンと痛い。
「ほのか⁉ 大丈夫か? 悪い」
自分の所為でもあるのは分かっているからか、とても慌てる新。
そこにあるのはもう心配だけで甘さはなく、わたしは少しホッとした。