ホワイト・ターン・オレンジ〜夕日色の白い部屋で幼なじみと甘いひととき〜
ジェラシー・ボイス
音声を聞いて、不機嫌そうにドアのカギを確かめて、ベッドに戻ってくる新。
「……とりあえず、座れば?」
また立ったままでいたわたしに、新は低い声で促す。
「え? いや、その……」
今新の近くにいたら、一通りのことを思い出してしまいそうで……。
それに、今回の新は中々不機嫌なのが収まらないみたいだったからちょっと怖い。
でもそれを口にするわけにもいかなくて、だからと言って誤魔化そうとしても新にはバレてしまうんだろうし……。
それを思うと適当な言葉が出てこなかった。
でも、不機嫌な新はハッキリしないわたしを見逃してくれるわけもなく。
「いいから座れって」
と腕を掴んで引っ張られた。
「え? あ、ちょっと待って!」
座るつもりのなかったわたしは、バランスを崩して引かれるままに新の胸へと飛び込んでしまう。
不機嫌な新に飛びつくような感じになってしまって、これじゃあ更に新の機嫌を損ねてしまうかもしれない。
そう思ったのも束の間。
ぎゅうっ
「え……?」
機嫌を損ねるどころか抱きしめられて――。
「っ、ごめん、ほのか」
切なげな声が聞こえたと思ったら体がぐるんと反転した。
「っ! え?」
驚きに目を見開いているうちに、新の手がわたしの頭を挟むようにベッドにつく。
「ほのか……」
「……とりあえず、座れば?」
また立ったままでいたわたしに、新は低い声で促す。
「え? いや、その……」
今新の近くにいたら、一通りのことを思い出してしまいそうで……。
それに、今回の新は中々不機嫌なのが収まらないみたいだったからちょっと怖い。
でもそれを口にするわけにもいかなくて、だからと言って誤魔化そうとしても新にはバレてしまうんだろうし……。
それを思うと適当な言葉が出てこなかった。
でも、不機嫌な新はハッキリしないわたしを見逃してくれるわけもなく。
「いいから座れって」
と腕を掴んで引っ張られた。
「え? あ、ちょっと待って!」
座るつもりのなかったわたしは、バランスを崩して引かれるままに新の胸へと飛び込んでしまう。
不機嫌な新に飛びつくような感じになってしまって、これじゃあ更に新の機嫌を損ねてしまうかもしれない。
そう思ったのも束の間。
ぎゅうっ
「え……?」
機嫌を損ねるどころか抱きしめられて――。
「っ、ごめん、ほのか」
切なげな声が聞こえたと思ったら体がぐるんと反転した。
「っ! え?」
驚きに目を見開いているうちに、新の手がわたしの頭を挟むようにベッドにつく。
「ほのか……」