ホワイト・ターン・オレンジ〜夕日色の白い部屋で幼なじみと甘いひととき〜
「……ほのかが言うことだから、信じてやるよ」

 信じてくれるという言葉にホッとして、「ありがとう」と感謝する。

 安心して気が抜けたのも手伝って、はぁ……とため息が出た。


「でも本当に、どうしてこんなことになってるんだろう?」

 わたしの言葉に新も困った顔をする。

 どうして、なんて言っても新に分かるわけないよね。

 ……やっぱりわたしがもっと今が続けばいいなんて願っちゃったからかなぁ?

 でもそれを言うと「自業自得じゃねぇか」とか言われそうだから口にはしない。


「わかんないけど……とりあえず何か他に変わったこととかないのか?」

「他に?」

「ああ。なんかのヒントになるかも知れないし」

「うーん……」

 新の言葉に一通りの流れを思い返してみる。
 でもやっぱり変わっているようなことは思いつかない。

 鞄に何か入っているのかも、と思って漁ってみたけれどおかしなものはなかった。


「新の鞄は?」
「うーん……特に変わったものが入ってるってことはないな」

「そっか……」

 やっぱりヒントになりそうなものはないのかな?

 そう思いながらなんとなく時間を確認しようとスマホを見て静止した。


「なに? これ……?」

 時刻が表示されているロック画面に、一つの通知があった。

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