NEVER~もう1度、会いたい~
見事に復活を果たし、最愛の人を妻に娶った翔平は、その後も順調な歩みを続け、ドイツのサポ-タ-たちを熱狂させて来た。そしてシーズンオフには、未来との約束通りに、改めて日本で挙式を行い、多くの祝福を受けた。
そして迎えた復帰2シーズン目。近付くW杯に向けて、日本代表・サムライブル-への復帰が期待された翔平だったが、しかしそれには
「サムライの背番号9を背負うのは、今の俺では無理だ。背番号にふさわしいプレ-が出来るまでは、戻れてない。」
と消極的だった。そんな翔平に
『30そこそこで代表引退なんて、寝言言ってんじゃない!』
電話越しに一喝入れて来たのは尊敬する先輩であり、サムライブル-前キャプテンの長谷誠司。そして妻の未来も
「翔くんはまだ復帰してから、1度も日本でプレ-してないじゃない。あれだけあなたのことを心配し、励まして下さったサポ-タ-のみなさんが、あなたの代表復帰を望んでるのよ。それに応えるのは翔くんの義務だよ。」
声を励ましたあと
「それに・・・お腹の赤ちゃんもきっと、翔くんの代表でのプレ-を見たいと思ってるはずだよ。」
と続けた。
「えっ、未来、それって・・・?」
驚いて聞き返す夫に
「うん・・・2ヶ月、だって。」
はにかみながら告げる未来。その妻の返事と仕草に、パッと表情を明るくした翔平は、次の瞬間
「でかしたぞ、未来!」
と大仰に言うと、未来の細い身体を抱き寄せる。
「ちょ、ちょっと翔くん。お腹の赤ちゃんに障るから・・・。」
思わず声を上げた未来に
「ご、ごめん。でも・・・本当によくやってくれた。ありがとうな、未来。」
謝りながらも、翔平は妻の身体を強く抱く。
「私の方こそ・・・ありがとう。翔くんの奥さんになれて、翔くんの赤ちゃんのママにもなれて・・・未来は幸せだよ。」
そう言いながら、未来も夫に身を寄せて行く。明日をも知れぬ身体だった自分が、愛しい人との新たな命を授かることが出来たことが、大袈裟でなく、未来には奇跡としか思えなかった。
「俺も・・・未来を奥さんに出来て、未来に俺たちの子供を産んでもらえる。俺こそ本当に幸せだ。」
翔平は万感の思いを込めて言う。
そして迎えた復帰2シーズン目。近付くW杯に向けて、日本代表・サムライブル-への復帰が期待された翔平だったが、しかしそれには
「サムライの背番号9を背負うのは、今の俺では無理だ。背番号にふさわしいプレ-が出来るまでは、戻れてない。」
と消極的だった。そんな翔平に
『30そこそこで代表引退なんて、寝言言ってんじゃない!』
電話越しに一喝入れて来たのは尊敬する先輩であり、サムライブル-前キャプテンの長谷誠司。そして妻の未来も
「翔くんはまだ復帰してから、1度も日本でプレ-してないじゃない。あれだけあなたのことを心配し、励まして下さったサポ-タ-のみなさんが、あなたの代表復帰を望んでるのよ。それに応えるのは翔くんの義務だよ。」
声を励ましたあと
「それに・・・お腹の赤ちゃんもきっと、翔くんの代表でのプレ-を見たいと思ってるはずだよ。」
と続けた。
「えっ、未来、それって・・・?」
驚いて聞き返す夫に
「うん・・・2ヶ月、だって。」
はにかみながら告げる未来。その妻の返事と仕草に、パッと表情を明るくした翔平は、次の瞬間
「でかしたぞ、未来!」
と大仰に言うと、未来の細い身体を抱き寄せる。
「ちょ、ちょっと翔くん。お腹の赤ちゃんに障るから・・・。」
思わず声を上げた未来に
「ご、ごめん。でも・・・本当によくやってくれた。ありがとうな、未来。」
謝りながらも、翔平は妻の身体を強く抱く。
「私の方こそ・・・ありがとう。翔くんの奥さんになれて、翔くんの赤ちゃんのママにもなれて・・・未来は幸せだよ。」
そう言いながら、未来も夫に身を寄せて行く。明日をも知れぬ身体だった自分が、愛しい人との新たな命を授かることが出来たことが、大袈裟でなく、未来には奇跡としか思えなかった。
「俺も・・・未来を奥さんに出来て、未来に俺たちの子供を産んでもらえる。俺こそ本当に幸せだ。」
翔平は万感の思いを込めて言う。