NEVER~もう1度、会いたい~
未来が病室を出ると、夏目が立っていた。思わず立ち止まり、彼女の顔を見る。
「あなたも懲りないというか成長しないね。」
呆れたような口調で言って来た夏目に
「私、また余計なことを言いましたか?」
「そうね、必ず克服できるなんて、よく口に出来るなって思って。」
「じゃ、あなたの病気は治る見込みがありませんとか言えばよかったんですか?看護師は患者さんを励ましちゃいけないんですか?」
さすがに頭に来て、未来の口調も厳しくなる。
「あなた、本当は医師志望だったんだってね?」
突然関係ないことを切り出され、未来は気勢をそがれたように夏目を見る。
「どうして、医者にならなかったの?」
「それは・・・家庭の事情と私の頭の事情です。」
大真面目な顔でそう答えた未来に、思わず笑みをこぼした夏目は、それでもすぐに表情を引き締め
「だから仕方なく看護師になったってこと?」
と続けて聞く。
「私はどうしても医療の現場に立ちたかった、だからその可能性を追い求めて、看護師になりました。確かに私は医師の道を諦めて、看護師になりました。でもそれはいけないことですか?」
これまでの夏目に対するうっぷんが一気に噴き出したように、詰め寄るような口調で未来は言う。その様子に気付いた上田が慌てて近づいて来て
「ちょっと、2人ともこんな所でなにやってるの?患者さんに見られたらどうするのよ、止めなさい。」
割って入ると、2人を窘める。
「すみません、つい・・・。」
上田の顔を見て、ハッと我に返り、頭を下げる未来に対して
「すみませんでした、仕事に戻ります。」
やはり先輩の上田に対してはしおらしく頭を下げた夏目だったが、もう1度未来に視線を向けると
「1つだけ。看護師と医者は同じ医療従事者だけど、役割も立場も違うから。あなたももうここに来て3年でしょ。そろそろそのくらい弁えなさいよ。」
冷たく言い放つと、夏目は踵を返した。
「あの人、なんで事ある毎に、私に絡んで来るんですかね?」
その後ろ姿を見つめながら、さすがに堪りかねたようにそんな言葉を口にした未来。
「なんなんだろうね?私にもちょっとわからない。まぁ、私の方からも注意しとくよ。」
首をかしげながら上田は答えるが
「いえ、大丈夫ですよ。」
未来はそう言って、笑顔を見せた。
「あなたも懲りないというか成長しないね。」
呆れたような口調で言って来た夏目に
「私、また余計なことを言いましたか?」
「そうね、必ず克服できるなんて、よく口に出来るなって思って。」
「じゃ、あなたの病気は治る見込みがありませんとか言えばよかったんですか?看護師は患者さんを励ましちゃいけないんですか?」
さすがに頭に来て、未来の口調も厳しくなる。
「あなた、本当は医師志望だったんだってね?」
突然関係ないことを切り出され、未来は気勢をそがれたように夏目を見る。
「どうして、医者にならなかったの?」
「それは・・・家庭の事情と私の頭の事情です。」
大真面目な顔でそう答えた未来に、思わず笑みをこぼした夏目は、それでもすぐに表情を引き締め
「だから仕方なく看護師になったってこと?」
と続けて聞く。
「私はどうしても医療の現場に立ちたかった、だからその可能性を追い求めて、看護師になりました。確かに私は医師の道を諦めて、看護師になりました。でもそれはいけないことですか?」
これまでの夏目に対するうっぷんが一気に噴き出したように、詰め寄るような口調で未来は言う。その様子に気付いた上田が慌てて近づいて来て
「ちょっと、2人ともこんな所でなにやってるの?患者さんに見られたらどうするのよ、止めなさい。」
割って入ると、2人を窘める。
「すみません、つい・・・。」
上田の顔を見て、ハッと我に返り、頭を下げる未来に対して
「すみませんでした、仕事に戻ります。」
やはり先輩の上田に対してはしおらしく頭を下げた夏目だったが、もう1度未来に視線を向けると
「1つだけ。看護師と医者は同じ医療従事者だけど、役割も立場も違うから。あなたももうここに来て3年でしょ。そろそろそのくらい弁えなさいよ。」
冷たく言い放つと、夏目は踵を返した。
「あの人、なんで事ある毎に、私に絡んで来るんですかね?」
その後ろ姿を見つめながら、さすがに堪りかねたようにそんな言葉を口にした未来。
「なんなんだろうね?私にもちょっとわからない。まぁ、私の方からも注意しとくよ。」
首をかしげながら上田は答えるが
「いえ、大丈夫ですよ。」
未来はそう言って、笑顔を見せた。