21トリソミー
翌日の朝、仕事へ行く奈子と一緒に奈子の部屋を出ると、私は自宅へと帰った。
玄関を開けると、友樹の靴はなく、既に出勤した後だった。
友樹に会いたかったような、会いたくなかったような。
だって、友樹の顔を見ても、怒りが再燃して『おはよう』さえ言えなかったかもしれない。
でも、仲直りは早い方がいい。時間が経てば経つほどに拗れる。奈子と私がそうだった。
さっさと謝って、蟠りを解きたい。
……謝る? 謝るのって、私の方? 暴言を吐いたのは、確かに私が悪かった。でも、友樹の言葉は暴言を吐かれるに値するものだったと思う。だけど、【離婚】を口にした友樹が、私に赦しを乞い、謝罪するなんてことは有り得ない。
どうしたら、友樹は考え直してくれるだろうか。
玄関を開けると、友樹の靴はなく、既に出勤した後だった。
友樹に会いたかったような、会いたくなかったような。
だって、友樹の顔を見ても、怒りが再燃して『おはよう』さえ言えなかったかもしれない。
でも、仲直りは早い方がいい。時間が経てば経つほどに拗れる。奈子と私がそうだった。
さっさと謝って、蟠りを解きたい。
……謝る? 謝るのって、私の方? 暴言を吐いたのは、確かに私が悪かった。でも、友樹の言葉は暴言を吐かれるに値するものだったと思う。だけど、【離婚】を口にした友樹が、私に赦しを乞い、謝罪するなんてことは有り得ない。
どうしたら、友樹は考え直してくれるだろうか。