21トリソミー
薄々そんな気はしていたが、やはりそうだった。
自分も両親に相談したのだから、友樹が義両親も話すなとは言わない。が、友樹は義両親と嫁の関係がどんなものなのか分かっていない。自分がいない時に義両親を突撃させるのは反則だと思う。
「早く帰って来い‼」と玄関の方を睨みつける。
でも、もしかしたら義両親はお腹の子を歓迎しているのかもしれない。「頑張りなさい」と言いに来たのでは? という期待も過り、義両親に視線を戻す。が、
「私たちは、出産に反対です」
お義母さんの言葉に戻した視線が今度は床に落ちた。期待は1秒で砕けた。
「香澄さん、迷っているんでしょ? それは、『産みたい』という気持ちではなくて、中絶することへの罪悪感の方が強いからではないの?」
「…………」
お義母さんに反論出来ずに俯いた。それは、図星を射られたからではない。でも、弓は確かに的の中に刺さってはいるような状態で、ちょっと違う。の『ちょっと』の部分の説明をどうしたらいいのか分からなかった。
自分も両親に相談したのだから、友樹が義両親も話すなとは言わない。が、友樹は義両親と嫁の関係がどんなものなのか分かっていない。自分がいない時に義両親を突撃させるのは反則だと思う。
「早く帰って来い‼」と玄関の方を睨みつける。
でも、もしかしたら義両親はお腹の子を歓迎しているのかもしれない。「頑張りなさい」と言いに来たのでは? という期待も過り、義両親に視線を戻す。が、
「私たちは、出産に反対です」
お義母さんの言葉に戻した視線が今度は床に落ちた。期待は1秒で砕けた。
「香澄さん、迷っているんでしょ? それは、『産みたい』という気持ちではなくて、中絶することへの罪悪感の方が強いからではないの?」
「…………」
お義母さんに反論出来ずに俯いた。それは、図星を射られたからではない。でも、弓は確かに的の中に刺さってはいるような状態で、ちょっと違う。の『ちょっと』の部分の説明をどうしたらいいのか分からなかった。