【完結】私は全力であなたに夢中です!


「じゃあ、お寿司食べに行きますか?回らないヤツ」

「は、はい……!」

 ま、回らないお寿司……! 食べたい……!

「では行きましょうか。おすすめのお寿司屋さんがあるんですよ」

「はい。ぜひ!」

 冬馬さんのおすすめのお寿司屋さんか……。とても楽しみだな。

 カフェから十分ほど歩くと、行き先であるお寿司屋さんの暖簾らしきものが見えてきた。

「まさかあれ、ですか?」

「そうです、ここです。 美味しいんですよ、ここ」

 冬馬さんのおすすめだというそのお店は、仕事終わりのサラリーマンや家族連れで賑わっていた。

「カウンター席でいいですか?」

「はい。大丈夫です」
 
 結構人気のお寿司屋さんなんだな。お客さん結構いるし。

「好きなネタ食べてください、柿川さん。今日は俺がおごります」

「え、でも……」

 そんなこと言ってくれるなんて、優しいな冬馬さん……。

「せっかくですし、美味しいもの食べましょう」

「……は、はい」

 ああ、緊張する……。心臓バクバクだよ……。

「遠慮なく、どんどん食べてくださいね」

「あ、ありがとうございます」

 まさかのお寿司……ド緊張すぎる!
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