旅先恋愛~一夜の秘め事~
「明日、結婚指輪を買いに行こう」
大型連休を終えた翌週の金曜日、帰宅したばかりの暁さんに誘われた。
今夜は遅くなるから先に休むようにとメッセージをもらっていたので、そろそろ寝室に向かおうとしていたところだった。
「唯花が眠る前に伝えれてよかった」
リビングに入ってきた彼に軽く抱きしめられる。
「でも仕事は? 嬉しいけれど、挙式もまだだし急ぐ必要はないわ」
「明日は休みだから大丈夫だ。お前は俺のものだと周囲に知らしめるものが早くほしい」
そう言って、私の左手薬指にキスをする。
柔らかな感触にぴくりと肩が跳ねた。
「すぐにシャワーを浴びてくるから、一緒に眠ろう」
妖艶な眼差しに射すくめられ、頬が熱をもつ。
「ま、待って、お腹はすいてない? 簡単なものならすぐに準備できるわ」
「いや、今日は接待後、堤と軽く食事をしたから大丈夫だ」
堤さんの名前に心が過敏に反応する。
ふたりが行動をともにするのは当たり前なのに、変に勘ぐりそうになる自分が嫌だ。
思わずギュッと唇を噛むと、暁さんが心配そうな目を向けた。
「体調が悪いのか?」
「ううん、違うわ」
「無理をするな。すぐに行くから寝室で待っていてくれ」
勘違いした彼に、寝室へと促されてしまう。
暁さんは足早に洗面所へと向かっていく。
結局言われるままに寝室のベッドに横になった。
元々暁さんがひとりで使用していたこの寝室は、今は夫婦のものとなっている。
大きなキングサイズのベッドはふたりで眠っても十分な広さがある。
大型連休を終えた翌週の金曜日、帰宅したばかりの暁さんに誘われた。
今夜は遅くなるから先に休むようにとメッセージをもらっていたので、そろそろ寝室に向かおうとしていたところだった。
「唯花が眠る前に伝えれてよかった」
リビングに入ってきた彼に軽く抱きしめられる。
「でも仕事は? 嬉しいけれど、挙式もまだだし急ぐ必要はないわ」
「明日は休みだから大丈夫だ。お前は俺のものだと周囲に知らしめるものが早くほしい」
そう言って、私の左手薬指にキスをする。
柔らかな感触にぴくりと肩が跳ねた。
「すぐにシャワーを浴びてくるから、一緒に眠ろう」
妖艶な眼差しに射すくめられ、頬が熱をもつ。
「ま、待って、お腹はすいてない? 簡単なものならすぐに準備できるわ」
「いや、今日は接待後、堤と軽く食事をしたから大丈夫だ」
堤さんの名前に心が過敏に反応する。
ふたりが行動をともにするのは当たり前なのに、変に勘ぐりそうになる自分が嫌だ。
思わずギュッと唇を噛むと、暁さんが心配そうな目を向けた。
「体調が悪いのか?」
「ううん、違うわ」
「無理をするな。すぐに行くから寝室で待っていてくれ」
勘違いした彼に、寝室へと促されてしまう。
暁さんは足早に洗面所へと向かっていく。
結局言われるままに寝室のベッドに横になった。
元々暁さんがひとりで使用していたこの寝室は、今は夫婦のものとなっている。
大きなキングサイズのベッドはふたりで眠っても十分な広さがある。