旅先恋愛~一夜の秘め事~
現在育児休暇中だが、私が仕事に復帰するのを暁さんは反対しない。

さらには自身も育児休暇を取得しようと動いてくれている姿に、本当に幸せだと日々思っている。

ちなみに世間にも私たちの結婚を公表した。

というのも、彼が職場同様、きちんと私が彼の妻だと伝えたいと強く願ったからだ。


『唯花は俺だけのものだから』


変わらない甘い独占欲に、今もすぐに鼓動が速くなる。

結婚式はまだ行っていない。

安定期に入ったら、と考えていたのだが、私の仕事の件もあり急がなくてよいと言ってくれた。


『ゆっくり準備をして、華が二歳になる頃でもいいだろう』


そう言って、両家の両親や周囲を説得してくれた彼には感謝しかない。

ちなみにお互いの本音を吐露し合った翌日に、麗や堤さん、加住室長に彼と私からきちんと話し合った結果を伝え、謝罪と感謝を伝えた。

三人とも、少し呆れながらもよかったと嬉しそうに言ってくれた。

その後なぜか麗と堤さんは意気投合し、今も私の相談にふたりでよく乗ってくれている。
< 168 / 173 >

この作品をシェア

pagetop