空を見上げて~優しい風 次世代編~
スーパー。

お母さんの後ろをてくてく歩く。

気持ちは100%
逃げ出したいのだけれど。

「ほら、碧空くん。
アイス選んでおいでよ。
私買い物済ませちゃうから。」

僕は顔を上げてお母さんを見た。

そして首を振る。

「あれ、いらないの?」

また首を振る。

「もぉ、しょうがないな。
一人で行きたくないんでしょ。」

僕は頷いて下を向いた。

「じゃあ、先にアイス買いに行こうか。
買ったら、車戻って良いから。
それでいいでしょ?」

また頷いて歩き出す。

アイスを選び、かごに入れると
僕はダッシュで車に戻った。

走ってると不思議と
周りは気にならないものだ。
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