恋と2つのブランコ
夢視点


 今夜こそは、絶対に言うんだ。

 「10月4日の15時に、あの日の公園で。」

 今日は、9月30日。
 だからあと4日。

 この日に全てを終わらせたい。


 "あの公園"とは、私達にとっての思い出の場所。私達が付き合った場所。だから別れる時もここがいい。

 懐かしいなぁ。



 2021年5月7日(回想)

 「ねぇ、夢。」

 「んー?何ー?」

 「あのさ、今日の放課後、空いてる?」

 「うん、空いてるよー!」

 「あそこの公園で、話たいことが…あるんだけど…」

 「うん、分かった!!」

 「ありがと」



 私達は2つのブランコに腰掛けた。

 「で、話って何ー??」

 「あ、あのさ~、」

 「うん。」

 「そ、空が綺麗だネ~!」

 「…え?」

 急に変な事をい出したのでびっくりした。

 「え、あ、うん。、そ、そうだね。」

 「…ホントはさ、」
 
 

 「こう言いたかったんだ。」


 「ん?」

 「俺は、夢が好き。友達としてじゃなくて、1人の女として。」

 「え、、、」

 「夢は?俺の事、どう思ってる、?」

 「………き、」

 「え、?」

 「私も好き…」

 「ふふっ、そっか。」

 「じゃあ、俺と、付き合って下さい。」

 「はい!私で良ければっ!」

 「よかったぁぁぁぁ!!」

 「これから宜しくね!」

 「うん!
  俺が夢の事、一生守ってあげる。」

 「ありがと!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 この頃は楽しかったのになぁ。



この日の思い出も全部、ポケットにしまって
繋いだ日々に別れを告げないと…


 夢の中でふと思い出すよ。
 あの日の君との幸せなを…
 

 だけど…
 君とはもう会えないから…
 辛いのは君だけじゃないから…、
 もう涙を流したくないから…さ、?


 ありがとう。バイバイ。
 
 って、言わなきゃ。




 「10月4日の15時に、あの日の公園で。」

 
 送れ、た。
 これは、ケジメ何だから…しっかりしないと、なのに、なのに、涙が溢れ出て来る。

                    
< 11 / 19 >

この作品をシェア

pagetop