恋と2つのブランコ
蘭視点

 夢にバレた…?


 俺は全力で走って、夢から逃げている…?

そんな事より、どうして逃げたりしたんだろう。


 正直に言って、正直に謝ればよかった。

 謝ってももう遅いよな。

 「ごめん」これが言えないなんて、
 俺はどれだけ臆病なんだ。


 でも、今思えば浮気した事自体が駄目なんだ。分かっているつもりだったのに。


 「脅された」っていう事を盾に、俺は楽しようとした。皆に嫌われる??
だとしても、夢はきっと、俺の事を嫌ったりなんてしない。
夢が居れば幸せだったんだ。



 そんな事、解るだろ…普通、


 今になってやっと気が付くなんて…

 本当に自分が大嫌いだ。


 あの時俺がしっかり振っていればなぁ。


 その日の夜、俺は泣けなかった。


 泣きたい気持ちはあった。

 だけど、俺より…俺よりも、夢の方がきっと辛いくて、泣いていると思う。
 泣きたい。だけど、夢の方が、きっと、
俺なんかより、ずっと、もっと、辛いんだよなぁ。



 もう、戻れらないのかな、あの日々は…


 もう、話さないのかな、あの日の君とは…




 時間が忘れさせてくれるかなぁ。

< 4 / 19 >

この作品をシェア

pagetop