姪っ子と私
未春の3回忌は大変だった。
祖父の認知症が進み、父も母も気が抜けないし、祖母もオロオロするばかりで、私も実家で祖父の介護の手伝いと美玲の世話などバタバタ忙しかった。
それでも法事はお寺で執り行ったあと、親戚一同で食事会もした。
大輔さんとご両親もいらっしゃって、美玲にも会っていただいた。

大輔さんとは時々あってるけれど、ご両親は1年ぶりで、美玲も少し人見知りしていたけれど、帰られる時には、懐いて「パパ、ばあば、じいじ」って・・・。
大輔さんは美玲からパパって呼ばれて、初めて涙を流した。
「本当に申し訳なかった。未春のことも美玲のことも謝って済む話じゃないけど、申し訳ない、感謝しかない」って話してた。

今更って思う部分はあるけれど、私は美玲がいたから立ち直れたけれど、大輔さんもご両親も肩身の狭い思いで法事に来てくれている。美玲にもたくさん洋服やおもちゃ、お小遣いというには多すぎる額の入ったポチ袋まで用意されていた。
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