姪っ子と私
3歳になった美玲はお喋りも上手で、毎日、保育園でのことなど、起きてる間はずっと喋ってる。
「子どもってこんなに喋るものなの?それとも美玲がお喋りさんなの?」
「美玲ちゃんはよく喋るようになったよね。それだけ元気ですくすく育ってるってことだよ。3人家族になって、美玲ちゃんが元気いっぱいだから安心したよ。子どもは敏感だからね」
「そっか・・・美玲がよく喋って笑ってるのは、この生活に安心してるんだね」
「そういうこと、知春が良い保護者しているってことだよ」
「ねぇ?誠也さん、美玲に何って呼ばせる?誠也先生でもいいけど・・・。私、ママって呼ばせるのは抵抗あるの。未春がママで、私は叔母だから。でも、おばさんって呼ばれるのは嫌なんだよね」
「うん。俺は、美玲ちゃんに何って呼んでほしいかなぁ。確かにおじさんは嫌だな。ひろきはおじさんって呼んでるけど。美玲ちゃんのお父さんになりたいって気持ちはあるよ。それこそ、正式に養子縁組したらどうかって思いもある」
「私ね、美玲の誕生日前の面会の時に大輔さんとおじ様、おば様とも少し話したんだけど、誠也さんと結婚したら、将来、もし私に子どもができたらって考えたら、美玲の母親に正式になりたいなって思って。お母さんって呼ばせようかなってことを言ってみたの」
「何か反応あった?」
「うん。美玲の母親の役割をやっているのは私だし、誠也さんのことも美玲を育ててもらえることの感謝を言われて、私と誠也さんが、正式に美玲の両親として生活して良いって・・・。大輔さんは、養育費は約束通り払いたいって言われてた。せめてもの償って・・・」
「そうか。だったら、養子縁組はおいおい考えるとして、呼び方だけでも、ちゃんと親子にならないか?」
「そうだね。美玲、混乱するかな?」
「どうだろう?すぐ慣れるんじゃないかな?」
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