姪っ子と私
双子
美玲が4歳になった頃、妊娠していることが判明した。
それも双子・・・。

双子のせいってわけでもないと思うけど、つわりもひどく、産婦人科の先生からしばらく入院するように言われた。
入院は3週間になり、その間は、美玲と誠也さんの二人暮らし・・・

退院しても体がしんどくて、仕事にも復帰の目処が立たず、色々と話し合って、休職という扱いになった。
本当は退職するつもりで会社に相談したけれど、いつでも戻ってきていいって言ってもらって、休職制度があるからってことで、とりあえずは休職としてもらった。

妊娠6ヶ月になる頃から、切迫流産の恐れがあるってことで、また入院することになってしまった。
点滴でお腹の張り止めを入れてる生活。
注射は痛いし、入院生活はさみしくて、毎日、病室でメソメソと泣いてた。

「知春?体はどう?」
「うん・・・」
「さっき先生に聞いたら、貧血がひどくなってるって、鉄剤が飲めてないから、注射しようかって言われてたよ」
「うん、聞いた。注射やだなぁ。点滴もずっとで痛いし、採血も毎日のようにあるし、注射ばっかりでやだよ」
「知春、辛い思いさせて、ごめんな」
「誠也さんが謝ることじゃないよ」
「でも俺の子たちを妊娠してくれて、知春が辛い思いをしてるんだから、俺のせいだよ。ごめんな」
「ううん、誠也さんのせいじゃないよ」
「知春は優しいな。ありがとう。今日は消灯までいるから」

注射の時は、誠也さんが腕をさすってくれたり、注射の後にぎゅって抱きしめてくれたりして、少しでも痛さや辛さが和らぐようにってしてくれた。

そうやって、なんとか妊娠期間を終え、出産日を迎えることができた。
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