クールな御曹司は湧き立つ情欲のままに契約妻を切愛する
その後、凛久さんが頼んでくれたイタリアンをコンシェルジュが並べて行ってくれた。
「おいしそう」
食べることが大好きな私は、目の前に並べられたキッシュや、ピザ、サラダを前に声を上げた。
「食欲があるみたいでよかった」
凛久さんはシャンパンを開けながら、優しく微笑む。
「瑠璃、どうする? 少し飲めそう?」
グラスをふたつ手にしながら、凛久さんがキッチンから問いかける。自分でも現金だと思うが、さっきの凛久さんの言葉にすっかり気持ちも晴れやかだ。
「少しだけ」
そう答えれば、彼は目の前で淡いピンクのシャンパンを注いでくれる。グラスの中の泡がとても美しい。
口に含めばきめ細かい泡が口の中に広がり、芳醇な香りが鼻に抜ける。
「おいしいです」