クールな御曹司は湧き立つ情欲のままに契約妻を切愛する
そう言ったと思うと、凛久さんは手にボディーソープを着けると、私の肌を撫でる。

「凛久さん、洗わなきゃ……」
「洗ってる」

絶対違う。そう思いながら涙目で睨みつければ、それは凛久さんを煽っただけだと知るのはすぐだった。

一気にその泡を流され、バスタオルで包み込まれそのまま早急に寝室へと連れてこられた。

「初めに謝っておく。余裕ない」
熱を孕んだ彼にゾクリとしてしまう。私だって同じ気持ちだ。

不安だった気持ちを拭いたくて、本当に凛久さんに愛されてる知りたくて私は素直に言葉を紡ぐ。

「好きにしてください……」
「瑠璃、お前って……」

私の言葉に逆に冷静になったのか、凛久さんは大きく息を吐いた。

「好きだよ。ずっとずっと好きだった」
ストレートに伝えられたその言葉が、心に染みわたっていく。ずっとずっとあこがれていて、旦那様になってからも得られなかったその言葉。それをようやくもらえた。
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