クールな御曹司は湧き立つ情欲のままに契約妻を切愛する

その週末、私は朝から忙しく料理を作っていた。凛久から今回の合併の件で安村副社長にもとても迷惑をかけたことを聞いた。

それに、副社長は凛久が私にきちんと思いをつたえることを条件に、合併に賛成してくれたと聞いた。

凛久の大切な友人夫婦を招いてせめてものお礼をと考えたのだ。

「瑠璃、別にいいのに」

「そんなわけにいかないよ」
朝からそんな私を見ながら凛久は何度も同じことを言う。

『せっかく二人で過ごせる休日なのに。雅也なんて気にしなくていい』
そんな子供みたいなことを言う凛久を説得し、安村夫妻を招待してもらえば、喜んで来てくれると言ってくれたという。
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