クールな御曹司は湧き立つ情欲のままに契約妻を切愛する

それなのに、凛久一人が不満そうだ。私だって二人きりになりたくないわけではないが、和泉さんにも勝手な誤解で嫌な感情を持ってしまったり、知らないところで副社長にも尽力いただいたりと、いちどきちんと挨拶をさせてほしかったのだ。

「めっちゃ豪華だな」

オーブンから焼きあがったローストビーフを出し、今度は交代で焼き野菜を入れる。
すでに出来上がっている、ケールのシーザーサラダに、人参のマリネ。新鮮なおいしそうな鯛の刺身はカルパッチョに仕立てた。

実家は和食が多かったが、私はイタリアンもとても好きで、たまに両親にも昔は作っていた。
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