クールな御曹司は湧き立つ情欲のままに契約妻を切愛する

スーツしが見たことがなかった副社長は、今日はブラックのシャツに、ブラックのパンツという、オールブラックコーデだが、それがまたとても似合っていた。

その横には対照的に白のさらりとしたワンピースに、大きなピアスをしたおしゃれな和泉さん。

この二人が夫婦と聞いても、まわり一緒にいるところが想像つかなかったが、並んでいる二人はとても自然だった。

「お招きありがとう」
ニコリと笑った和泉さんに、私も頭を下げる。

「今日はお忙しい中起こしいただきありがとう……」
そう言っている途中で、和泉さんは私に声をかける。

「瑠璃ちゃん、堅苦しいのはなしなし。これからよろしくね」
あの試食会同様、明るい笑顔と軽快なテンポで和泉さんは言うと、「おじゃまします」と家へと入ってきた。

その後を表情を変えることなく、副社長も入ってきた。

< 134 / 176 >

この作品をシェア

pagetop