クールな御曹司は湧き立つ情欲のままに契約妻を切愛する
「ああ、あの女なんてまったく興味がなさそうだった凛久が、めずらしくウキウキと外回りに行くから何かあると問い詰めたんだよ」

「え! そしたらそんなこと言ったの?」
夫婦で楽しそうに話しているが、自分のことを言われている私は恥ずかしくて仕方がない。

「二人ともやめろ!」
凛久さんも狼狽しつつ言うも、いろいろな凛久さんの裏話をきけて、とても楽しい時間を過ごすことができた。

夕方前、すっかり和泉さんが酔ってしまったため、雅也さん夫婦は帰って行った。

「やっと帰った」
色々暴露されてしまった凛久は、皿を片付けながら大きく息を吐く。

「私は楽しかったよ。凛久が伝えてくれたことは本当だったと知れて嬉しかった」
初めから好きだったと伝えてくれたが、少しだけ本当だろうかと疑う気持ちもあった。
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