クールな御曹司は湧き立つ情欲のままに契約妻を切愛する
「上月、これ今日の茶葉」
倉庫からストックを持ってきてくれた瑞樹君に、私はお礼を伝えてそれを受け取る。
「ありがとう」
そんな私を瑞樹くんがジッと見つめる。
「なあ、はっきり聞いてないけど、やっぱり藤堂社長と知り合いなんだよな?」
あの倒れた日、凛久さんが病院へ連れて行ってくれたこと、そしてこの間の合併で狼狽していた私を彼は見ている。
凛久さんには、関係が知られてもいいとは言ったが、あえて自分から伝える必要はないと思っていたが、瑞樹君は何か思うところがあるのだろう。曖昧な表情御でどう答えるか思案していると、瑞樹君は真面目な表情で言葉を続ける。
「言えないような関係なのか?」
「え?」
まさかそんなことを思っているとは思わず、私は思わず声を上げた。