クールな御曹司は湧き立つ情欲のままに契約妻を切愛する
「瑠璃さんのご両親にも感謝ね。あんなに素晴らしいお茶を作ってくださったんだもの」
両親のお陰もあり、私はこうして堂々と凛久の隣にいられる。
「はい、自慢の両親です」
きっぱりと言い切れば、お義母様も頷いてくれた。
「さあ、凛久。行きなさい」
てっきりこのまま着替えて家に帰ると思っていた私は、声を出していた。
「ああ」
そういうと、凛久は私の手を取った。
「ねえ、どこに行くの? 家の帰らないの?」
訳が分からないまま問い掛けると、凛久は「着いてきて」だけ言うと、控室を出る。
ゲストフロアに向かうエレベーターの中でもエグゼクティブフロア専用のそれに乗り込む。
それを降りれば、ふかふかの絨毯が引かれ、横には東京の夜景が広がっていた。
「きれい」
なんとなく今日はここにお泊りできるのかと、嬉しくなってしまう。