クールな御曹司は湧き立つ情欲のままに契約妻を切愛する
そんな私に構うことなく凛久は、少し歩くとカードキーを大きなドアにかざした。電子音がしてロックが解除されたことがわかる。
「うそ……」
開けられた扉の向こうは、高い天井とガラス張りのロビーがあり、夜景が広がっていた。
一見してスイートだとわかるその部屋に驚いてしまう。
ゆっくりと歩いていけば、窓際の革張りのシックなソファーセットには、シャンパンやフルーツが用意されていた。
「瑠璃、今日は本当にお疲れ様」
驚きすぎてキョロキョロとしている私の横にそっと寄り添うと、凛久が耳元で囁く。