クールな御曹司は湧き立つ情欲のままに契約妻を切愛する
無意識に下を向いていたようで、目にピカピカに磨き上げられた革靴が目に入った。
宅急便じゃない?
瞬時にそう理解をして、視線を上にあげて今度は私は目を見開いた。
「いきなり申し訳ありません」
物腰はゆったりとしているが、仕立ての良い濃紺のスリーピースを完璧に着こなし、髪はピシッとセットされていて別人のようだが、まぎれもなく私があこがれていた”彼”だと一目でわかった。
「いえ、あの」
パニック寸前で目をパチパチする私に、彼はすっと胸ポケットから名刺入れを取り出すと、一枚抜き取り差し出す。
それを受け取り、目を走らせてさらに驚いてしまう。
「代表取締役社長、藤堂(とうどう)凛久(りく)?」
つい最後が疑問形になってしまったのは仕方がない。いつもただ通ってくれていた常連さんがあの、カフェの運営会社の社長だったとはにわかに信じることはできない。
宅急便じゃない?
瞬時にそう理解をして、視線を上にあげて今度は私は目を見開いた。
「いきなり申し訳ありません」
物腰はゆったりとしているが、仕立ての良い濃紺のスリーピースを完璧に着こなし、髪はピシッとセットされていて別人のようだが、まぎれもなく私があこがれていた”彼”だと一目でわかった。
「いえ、あの」
パニック寸前で目をパチパチする私に、彼はすっと胸ポケットから名刺入れを取り出すと、一枚抜き取り差し出す。
それを受け取り、目を走らせてさらに驚いてしまう。
「代表取締役社長、藤堂(とうどう)凛久(りく)?」
つい最後が疑問形になってしまったのは仕方がない。いつもただ通ってくれていた常連さんがあの、カフェの運営会社の社長だったとはにわかに信じることはできない。