クールな御曹司は湧き立つ情欲のままに契約妻を切愛する
波瑠がパタパタとリビングの戻って行ってたのを確認して、凛久が私に手を伸ばす。

出産後数日だが、私はカフェのスイーツの商品開発の仕事をさせてもらっている。

「今日はね、両方」

「また?」
凛久は少し呆れたようにそう言う。

私の母も凛久のお義母様も。波瑠そして一聖をとてもかわいがってくれていて、仕事の日は見てくれているのだ。

「本当にありがたいよね」

「まあ、母さんは暇だし、人でもたくさんあるしいいんだよ」
私の母も藤堂の家に遊びがてら。波瑠の子守に行くのが、最近楽しいらしい。両家の母親同士仲良くしてくれていることは、娘としても嬉しく思う。

「波瑠、会社で変な男に捕まるなよ」
いきなり訳の分からないことを言い出して、私にキスをする凛久を軽く睨みつける。

「よく言うね。さっきまでは波瑠、波瑠言ってたのに」
少し拗ねた様にいいながら、凛久のキスを受けていると凛久が私の耳に唇を寄せる。
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