クールな御曹司は湧き立つ情欲のままに契約妻を切愛する
「今日は昼までで仕事が終われそうなんだ。デートしないか?」
「え?」
その言葉に驚いてしまった私に、彼は少し表情をしかめた。。
「今日、休みだろ? 何か予定あった?」
「ないです」
慌てて答えれば、凛久さんはポンと私の頭に触れた。
「じゃあ、後で待ち合わせの場所連絡する。歩きやすい服装にして」
そういうと、彼はいつも通り出かけて行った。
「デート……」
ぽつりとつぶやくと、私はにやけてしまいそうになるのを耐える。契約結婚でそういうことは望んではいけないとは思っていたが、人生で一度もまともにデートをしたことのない私は、嬉しくなってしまう。