クールな御曹司は湧き立つ情欲のままに契約妻を切愛する
首元には唯一持っていたネックレスをしてみた。まだ学生の時に買った安物だが、無いよりはましだ。

いつもは下ろすか一つに結んでいる髪は、コテでまいてハーフアップにした。

「うん」
夏らしく爽やかだが、甘さもあるしデートコーデとして許されるだろう。
そう思っていると、スマホにメッセージが来たことがわかる。
凛久さんの会社と家とのちょうど間にある駅で待ち合わせと書かれていて、ますます本当のデートのようだ。

結婚までしていて一緒に住んでいるのに、こうして待ち合わせと言われるとウキウキしてしまうのはなぜだろう。

まだ待ち合わせには早いが、準備も終わってしまったので本屋にもよりたかったため、私は家を出た。

待ち合わせの駅に降りると、近くの本屋に寄ったりしながら少し時間前に待ち合わせの駅前に着いた。

スマホを出して連絡が来ていないかと確認をしていると、なにか視線を感じて顔を上げた。
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