初恋



「ふぅーん…」

「なんだソレ(笑)
ほらっ、
わかったら早く乗れーい」

「え…でも…」

「いいから。
どんどん遅くなっちゃうよ??」

「……」

「置いていっていいの??」

「…だめっ」


――…あ。

つい、本音がこぼれてしまった。
子供みたいなワガママ。


ヤバいって思ったけど…
優輝は、笑ってた。




「ほら、早くっ」


そう言って、あたしの手を引っ張った。



ねえ、優輝。
あたし達、ホントに今日初めて話した仲なのかなあ…?




「あたし、重いよ?」

「ははっ。大丈夫。
チビだし(笑)」

「もうっ!」

「(笑)」

「…………ありがと」

「おう」




< 43 / 99 >

この作品をシェア

pagetop