初恋



家に着き、あたしは自転車から降りる。



「優輝、ホントにありがとね」


「おう」


「気をつけてね」


「おう」


「アドレス、教えて?」


勢いに任せて、あたしは言った。

心臓はバクバクいってるけど、
必死に冷静なフリをした。

「え?」


優輝は一瞬不思議そうな顔をしたけど、

…次の瞬間には、
優しい笑顔に変わってた。

「ははッ!いーよ」




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