PRAY
『約束が違うだろ?』

その声はそう言った。

関係ないよ!もう辞めるんだ!何も問題ないだろ!!

『問題アリアリだ!お前がここで諦めたら!彼らの死はどうなる?!』

もう涙目だった。いや、既に泣いていたかもしれない。

もう、あの現実は振り返らない事にしたんだ。もちろん、忘れる訳じゃないよ…。怖いんだ。
また仲間を失ってしまうんじゃないかって。

どうせ君はこう言うんだろ?怖いのは誰でも同じだ。恐怖を乗り越えた先にこそ勝因は見えて来るって。

もう、何十回も聞いたよ…。でも、もう、その言葉が信じられない…。1人脱落すればいい方、さっきは、一度に3人も死んだんだ!

君も知ってるだろ!

怒りと悲しみと色々な感情が混ざりあってそう叫んだ。
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