どっぷり愛して~イケメン社長と秘密の残業~
ふと視線を上げると、斜め向かいの区画に圭史さんがいた。
圭史さんの直属の部下であるイケメンの吉田さんと、その他の若手優秀グループと一緒にテントを立てている。
じっと見つめていると、
「完全に、社長に恋する社員の目になってるよ。あれは、あんたの彼氏だから」
「ですよね。でも、こうして遠くから見てるとそのこと忘れちゃうくらいかっこいい」
「あははは、ノロケ?じゃああたしも、テント立ててる童顔彼氏を見つめとくか」
目が合った。
おいでおいで、と手招きされた。
ひゃっ、何?
吉岡先輩に背中を押され、圭史さんの元に。
「小久保さん、悪い。受付で、花火OKか聞いてきてくれる?」
他人行儀にそう言った圭史さんに、私も、丁寧に答える。
「はい、わかりました」
喋れたぁ。
嬉しい。
たったこれだけのことなのに。
今日は、みんなの社長だから、こんなことでも、特別扱いしてくれると嬉しくなっちゃう。
「すみません、ここ、花火禁止ですか?」
「夜の10時までは大丈夫ですよ。花火のバケツここにあるから使ってくださいね」
花火ができると知って、またウキウキ。
みんなで花火できたら楽しいだろうな、と想像しながら歩いていると、圭史さんが前から歩いてきた。
「花火、OKでした!」
「お、そうか。じゃ、買い出し行くぞ」
「え?買い出し?」
「みんな忙しそうだから、暇そうな女子社員をひとり連れ出した。何か問題ある?」
と、ニヤリ顔の圭史さんの後をついて歩く。
「圭史さんの車で来たの?」
「ああ、そりゃそうだろ。キャンプできるように買った車だから。テントも椅子もコンロも自前」
車に乗り、緊張しながら買い出しへと出かけた。
「何、コソコソしてんだよ。もう誰も見てないから大丈夫」
隠れるように座っていた私の頭をコツンと叩く。
「えへへ」
「やっと、ふたりになれたな。こんなチャンスもうないと思うから……キスしよっか」
圭史さんが山道の途中で車を停める。
私の返事を待たずに、唇が近づいた。
チュパっという音が響く。
「仕事、一段落した。疲れた~」
甘えるように舌を出す圭史さん。
そこへ重ねるように舌を絡ませると、先っぽを吸われ、そのまま口の中へと引き込まれる。
「んっ……」
なめらかな動きで私の舌をもてあそび、キスに夢中になっている間にブラの中に手が入っていた。