どっぷり愛して~イケメン社長と秘密の残業~
「ん……ダメだよ。キスだけ」
「そんなの我慢できない」
「ダメだよ。今日だけ我慢」
「え~」
駄々っ子のような圭史さんがかわいくて、私は圭史さんのハーフパンツの上から彼のモノを触った。
「……今日は私が、食べていい?」
「食べてくれんの?」
「うん」
行為をすることだけがすべてじゃないと分かった私達。
エッチなことをして、不安を紛らわすのはもうおしまい。
ちゃんと言葉で解決するって決めたんだ。
でも、今日は……疲れたご褒美に。
「あ、あぁ。万由、そこやばい」
「気持ちいい?」
「ああ、気持ちいい」
大好きな人の感じている顔を見るのはとても興奮する。
目を閉じて、気持ち良さそうな顔をしている圭史さんを見ていると私も気持ちが高まってしまう。
「イキそ……」
「いいよ」
ひと時の、ふたりきりの秘密の時間。
いっぱいいっぱいキスをして、またあとでこっそりどこかで会おうねって約束した。
「花火、なかなか売ってなくて遠くのコンビニまで買いに行った、ってことにしよう」
「わかりました、社長」
「よし」
私達は車から降り、別々に歩いて戻った。
「花火OKだから、いっぱい買ってきたぞー!!」
という圭史さんの声に喜ぶみんな。
誰も私のことなんて気にしていないし、気付かない。
あ、気にしていた人がいた。
「ちょっとぉおぉ、何こっそりラブラブしてきてんの?」
「え?」
「車でエッチしてたんでしょ?」
「違います!!花火を、買いに行ってたんです」
「嘘だあ、それだけ?小久保の目、めっちゃキラキラしてんもん。いいことあった?」
吉岡先輩には嘘はつけない。
「キスをしました」
そう言うと、そうかそうか良かったね、と頭をわしゃわしゃ撫で回された。