どっぷり愛して~イケメン社長と秘密の残業~
キャンプファイヤーの後は、お風呂に行く人、まだお酒を飲む人、ギター片手に歌いだす人など、みんな思い思いに過ごした。
「小久保さん、11時に風呂場の裏で待ってて、と社長命令です」
こそっと教えてくれたのは佐竹さん。
いつの間にやら佐竹さんと圭史さんはとても仲良くなっていた。
「良かったね、小久保」
「ありがとうございます」
吉岡先輩とお風呂に入り、焼きマシュマロを楽しみながら時間を過ごした。
同じ火の周りに、秘書課軍団の人もいて、初めて話す人達もいたけどみんな楽しくて好きになった。
「そろそろ、行きなよ」
吉岡先輩が声をかけてくれて、私は約束の場所へと向かった。
広場にはもう圭史さんの姿はなさそうだった。
ドキドキする。
片思いの人に告白するみたいなドキドキ。
お風呂場の裏のベンチに、圭史さんが座っていた。
濡れた髪をタオルで拭きながら、私を見つけた 。
私はそっと隣に座った。
「会えたね」
「夜中にテントに乱入するから、待ってろ」