どっぷり愛して~イケメン社長と秘密の残業~
「圭史さん、ほんとに乱入してきたぁ~」
「佐竹と吉岡が考えてくれてさ。少しでいいから、一緒に過ごしてって」
「優しすぎるね」
「ああ。ありがたい」
圭史さんは私の寝袋の中に入ってくる。
「暑いと思ったけど、案外夜は涼しいな」
「うん、快適だね」
鼻先をくっつけた私達は、そのまま舌を絡め始めた。
うなじにキスをされ、声が出そうになると圭史さんが私の口を押さえた。
「声、出すなよ。みんな寝てるから」
そう言って、何度も何度もうなじにキスをし、そのキスは胸に移動していく。
私が一番感じてしまうのを知っていて、乳輪を舐めながら先を指で刺激する。
「………ぁっ」
声が出ちゃう。
声を出していけないと思えば思うほど興奮して、濡れちゃう。
「ここで、最後まではできないから、その気になるなよ」
ドSにそう言う圭史さんはあっという間に私をその気にさせていた。
寝袋から出た私達は上半身裸の状態で、テントの中で座った。
私を後ろから抱きしめた圭史さんは、両手で私の胸を揉みながら、首筋を舐める。
「あん」
声が漏れると、圭史さんから罰としてもっと激しく愛撫される。
背中に舌を這わせ、背骨にキスをされる。
エッチなんだけど、ものすごく愛も感じて。
「……っ」
もう頭の中真っ白で。
「今日は俺を悲しませたから、罰として……」
声を我慢している私に声を出させようと、攻めてくる。
「声出すなよ」
「いじわる」
「俺を嫉妬させた万由が悪いんだよ」
「ごめんね」
裸のまま座った状態で抱き合い、圭史さんは私の体のいろんな場所にそっとキスをしながら話を始める。
「今日は、本当に楽しかった。社長って孤独だと思ってたけど、壁を作ってたのは俺自身だった。俺が心を開けば、みんな来てくれるってわかったんだ」
「うん、そうだね。みんな、社長や上層部の人達のこと、もっと怖いと思っていたと思う。良かった」
「万由のおかげだよ。ありがと。お前となら……なんでも乗り越えていける」
「いい社長だよ、ほんと」
「そう?まだまだ自信はないけど、みんなと少し近づけた気がしてる」
テントの外のランタンの灯りのおかげで、圭史さんの顔がよく見える。
会社で会う顔とも違う。
ふたりのデートの時とも違う顔。
大好き。
「大好き」
「俺も、好き」
圭史さんが服を着せてくれて、そろそろお別れの時間。