どっぷり愛して~イケメン社長と秘密の残業~
Love34 離れている時間
Love.34 離れている時間



季節は冬を迎えていた。

ホットココアに、チョコレートケーキに癒される時間。


ジャズを聴きながら、英語の勉強。

マンツーマンの英会話レッスンを週末に2時間で、ずいぶんと上達した。

相変わらず、圭史さんは忙しい日々を送っている。

でも、生き生きとした声で電話をくれるとこっちも元気になれる。

好きな人が頑張っているから私も頑張れる。


会いたいな、とは思うけど、会えないことを認識した私の心はわがままを言わなくなった。

我慢というよりは、会えなくても寂しくなくなる方法を身につけた、というのか。



何かに打ち込むと、寂しさは紛れた。

その頑張りが、将来の圭史さんと私にプラスになるのだと信じて。


3か月と言われていた今回の出張だけど圭史さんの予想通り長引いている。

もう12月。
年末年始だけ帰れるという連絡があったので、4か月ぶりにお正月は会える。

どんな顔して会えばいいんだろうって思うくらいに久しぶり。

遠距離恋愛ってよく聞くけど、これは距離だけじゃなかった。

心の自立。

この数か月で、それを実感している。


圭史さんへの愛は変わらないけど、依存はしていない。




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