どっぷり愛して~イケメン社長と秘密の残業~


「中井さんがこれを新井君に渡したってことは……どういうこと?」

「そうですよね……」


「でも、何はともあれ、本当にありがとう!お礼言いたいけどどうしよう」


「俺から言っておきます。中井さんがどうして俺にそんなことを頼むのかって謎だと思うんですけど、そこはまたいつか話せる日が来たら話します」


謎は残るけど、ふたりとも応援してくれていることがわかった。


中井さん、素敵な方。

本当に誰かを愛したことがあるんだろうな。

そうじゃないと、こんな小さな写真を私に渡してくれるはずがない。


もらった3枚の写真は、作業服姿、スーツ姿、ジャージ姿……

どれも、素敵な横顔だった。


働いている写真なんて絶対もらえないもん。

写メだって全然送ってくれないし。


「新井君、ありがとね。中井さんによろしくね」


新井君は中井さんと付き合っているのかもしれない。




髪、伸びたな、圭史さん。

一枚はひげも生えてるね。

なんだか、とても近くに感じて……
これで大丈夫。

お正月まで寂しい時はこの写真で癒されよう。





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