どっぷり愛して~イケメン社長と秘密の残業~
その日の帰り、やっぱり直接中井さんにお礼が言いたくて秘書課の周りをウロウロしていた。
秘書課の美女軍団が出てくるのを見計らって一緒にエレベーターへ乗り込む。
他に数人の秘書の人がいたので、話すことはできなかったけど、中井さんは私が視線を送るとにっこりと微笑んでくれた。
私は、口パクで『ありがとうございます』と伝え、中井さんは手を少し上げてそれにこたえてくれた。
中井さんは、相談役の秘書だから、私に直接話をしてはくれないけれど、味方だなって感じる。
同じ女性として、応援してくれている。
心配そうな顔で私を待っていた吉岡先輩に、小さく頷くと安心したように先輩も頷いた。
私と圭史さんには、たくさんの応援団がついてるんだな。
離れているこの時間に、改めてそれを感じることができた。