どっぷり愛して~イケメン社長と秘密の残業~
そして、2週間が過ぎ、世間はクリスマス一色になっていた。
「小久保ぉぉ~!明日のイブ、あたしとデートしない?佐竹のヤツ、明日用事入れちゃってバカでしょ?」
「えええ~!イブに予定入れるとか天然過ぎません?」
「でしょ!」
これも、吉岡先輩と佐竹さんの優しさなんじゃないかとさえ思える。
「明日、ちょっと佐竹のプレゼント買ってから行くから、8時に駅前のあの大きなツリーで待ち合わせしない?」
「あ、いいですね~!私もクリスマスの街をブラブラしてから行きます」
渡せないけど、圭史さんにプレゼント買おうかな。
お正月に渡したらいいもんね。
あったかいマフラーでもあげたいなぁ。
「あ……あれ?」
その日、一緒に帰る新井君と中井さんを見かけた。
ふたりは、きっと、いい仲になっているんだと思う。
ホッとしたのと、嬉しいのとで、ニヤニヤしながら私も帰った。